日曜サスペンス劇場(33) / 酒宴(B面)
「日曜サスペンス劇場」シリーズは実際にプレイしたTRPG(テーブルトークRPG)の小説化です。
それを念頭においた上でお読みいただけると、より楽しめるかと存じます。
本筋
酒宴が始まった。
ボク「阿佐ヶ谷タクロウ」は、朝比奈サヤカに声をかけた。
「君の瞳が美しい」
「夜空に光る星をサヤカちゃんに上げたら、女神が嫉妬するだろうか?」
「サヤカちゃん、もっと飲みなよ」
次から次へと軽口を続けていく。
これも……、周囲の目をごまかすための作戦のひとつだ。
決して、単純に好きでやっているわけではない。
まぁ、嫌いでもないけど。
横から、福田ヤスオが口を挟んできた。
ボクの性器をネタにからかう。
いわく「皮を被ってんだろ」と。
反論したボクに、さらなる反論をヤスオは発する。
「枯れてるんじゃないの?」
「そんなことはない!」
「水でもかけたらどうですか〜?」
あまりいい気持ちではないが……。
そこに別の声がわって入る。
「あら? 何のお話かしら?」
凛とした声は、結城ミサオだった。
「な、なんでもないですよ……」
「い、いえ。阿佐ヶ谷先輩のサ、サボテンがですね……」
ふたりは慌ててごまかした。
(つづく)
○星
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