日曜サスペンス劇場(27) / 問

「日曜サスペンス劇場」シリーズは実際にプレイしたTRPGの小説化です。
 それを念頭においた上でお読みいただけると、より楽しめるかと存じます。

 本筋
 倉庫の前。
 沢田ヨゾラと羽山トモカのふたりだけが残っている。
 最初に口を開いたのは、心配そうな表情のヨゾラだった。
「羽山さん、大丈夫?」
「え、ええ。なんとか」
 トモカはそう答える。
「結城さんに告白されたんでしょ?」
「……。へ?」
 予想外の言葉に、つい奇声を発してしまう。
「だって……。あの夜、「結城さんに呼び出されてから、様子が変だもの……」
 
  ※ http://d.hatena.ne.jp/Snasna/20071030をご参照ください

「それに今朝だって、ふたりっきりになってから、顔面蒼白になって様子が変だったし」
「そんなことはないわ」
 トモカはしっかりと否定する。
「そう……。それならいいけど。もし良かったら、いつでも相談のるから」
 ヨゾラは言葉を続ける。
 とはいえ、今すぐに何か言葉にする気はなさそうだと判断したのか、話題を変えた。
「本当に、阿佐ヶ谷君の声がしたの?」
「……。ごめん。空耳だったみたい」
 慌ててトモカが答える。
 なぜか顔が赤い。
 ヨゾラの言葉はまだ続く。
(つづく)

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