日曜サスペンス劇場(15) / 酒宴

 現時点での主な登場人物
  ・朝比奈サヤカ(女)
  ・沢田ヨゾラ (男)
  ・羽山トモカ (女)
  ・福田ヤスオ (男)
  ・阿佐ヶ谷タクロウ(男)
  ・館石ヒナノ (女)
  ・結城ミサオ (女)
  ・片倉ナツキ (女)

 
本筋
 夜になった。
 ラウンジに集まった一行は、夕食をとった。
 もっとも、片倉ナツキは7人の夕食の準備に専念していた。
 食前酒としてシャンパンが空けられる。
 庶民にとっては豪華な、結城ミサオにとっては普通の、夕食が終わる。
 そのまま7人は酒宴へとなだれこんでいく。


 まず館石ヒナノはひとりで次々と缶ビールを空けていき。
 飲んでいるのはバドワイザーだ。
 高校生っぽい外見に似合わず、酒豪のようだ。
 バドワイザーは、アーミールックに似あっているといえなくもない。
 その他の面々も輪になって飲んでいる。
 まず目立つのは阿佐ヶ谷タクロウだ。
 タクロウは、朝比奈サヤカに声をかけている。
「君の瞳が美しい」
「夜空に光る星をサヤカちゃんに上げたら、女神が嫉妬するだろうか?」
「サヤカちゃん、もっと飲みなよ」
 どうみてもナンパとしかとれない、ホスト的な言葉を次から次へと口にする。
 当のサヤカは、その言葉を受け流しつつ聞いている。
 本音を出せずに困っていた。
 その当惑した表情を見て、福田ヤスオが助け舟を出す。
 タクロウの性器をネタにからかう。
 いわく「皮を被ってんだろ」
 タクロウは反論する。
 だが、ヤスオの悪態はさらに続く。
「枯れてるんじゃないの?」
「そんなことはない!」
「水でもかけたらどうですか〜?」
 ふたりの下ネタの攻防に、別の声がわって入る。
「あら? 何のお話かしら?」
 凛とした声は、結城ミサオだった。
「な、なんでもないですよ……」
「い、いえ。阿佐ヶ谷先輩のサ、サボテンがですね……」
 ふたりは慌ててごまかす。

(つづく)


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