コミケ図書館。

 これを読まれている皆様は「コミケ」をご存知でしょうか?
コミケ」とは、「コミックマーケット」の略です。
コミックマーケット」とは、何か説明せねばなるまい!(マッドサイエンティスト風に)
 アニメや漫画が日本に登場し、いつしか「大人の観賞に耐えうる」品質になっていった。
 見方を帰れば、「それらにはまる大人が出てきた」ともいえるわけです。
 とはいえ、世間から彼らは
「そんな子供向けのものを観て、情けない」
 あるいは「いつまでも成長しないで」という蔑視の目で見られていました。
 アニメファン達は、さながら隠れキリシタンのように、
 こそこそ集まっては、自分達の好きな作品への「愛」を語りあっていたのです。
 やがて、自分の好きな作品への「愛」を結晶化させ、
「作品」を作る人が現れました。
 最初はノートの裏に描いた落書きから始まったのかもしれません。
 とはいえ「作品」が産まれました。
 中には、予想外に評判が良かったものもあったでしょう。
 仲間内に見せて好評を得たら、
 多くの相手に見せたくなるのが人情です。
「せっかく作った『作品』を多くの相手に見てもらいたい、喜んでもらいたい」
 インターネットも、携帯電話も普及していない時代、
 唯一できる手段は出版社を頼ることだけでした。
 けれども、出版に至るのは、実に狭き門です。
 99%の人は、夢だとあきらめてしまいました。
 けれども。
 新しい出版の道を作ろうと悪戦苦闘した人々がいました。
 彼らの結論は
「『来るもの拒まず』を信条とした市場を作ろう」ということでした。
 その「市場」に「作品」を持参し、
 ルールを守りさえすれば、「作品」を「商品」として販売することが可能なのです。 
 これこそが、「コミックマーケット」(通称「コミケ」)なのです!
 ※ちなみに、「コミケ」で売る「作品」が本の場合、「同人誌」と呼ばるのが普通です。
 

コミケ」で売られている「作品」の大半は
 既に売られているアニメや漫画を題材にしています。
 そのため「便所の落書き」と揶揄する人もいます。
 しかし、30年余の歴史を経た今では、参加者50万人を超える、巨大イベントになっています。
 最近は「コミケ」出身の漫画家も多いです。
コミケ」の長い歴史の中で売られた「作品」・資料を集めた図書館が間もなく完成するのです。
 今は大御所になってしまった某氏が、昔の作品が見つかるかもしれませんよ。