日曜サスペンス劇場（４０） ／ 飛来
現時点での主な登場人物 ＆ ステータス
・朝比奈サヤカ（女）
・沢田ヨゾラ （男）
・羽山トモカ （女）
・福田ヤスオ （男）
・阿佐ヶ谷タクロウ（男）（行方不明）
・館石ヒナノ （女）
・結城ミサオ （女）
・片倉ナツキ （女）
本筋
「あれが……」
ロールスロイスが、一本道を進んで、とあるカーブを曲がった後、それが目に入った。
屋敷だった。
遠目にも、その屋敷が巨大なものだと分かる。
朝比奈サヤカ、沢田ヨゾラ、羽山トモカ、福田ヤスオの４人はその大きさ、立派さに驚愕した。
老舗の旅館よりも大きいのではないだろうか？
トモカはテレビドラマ「どんど晴れ」の舞台になった旅館を連想していた。
ロールスロイスが、道なりに、何度かカーブを繰り返した後、屋敷の前に静かに停止する。
それが合図だったかのように、鉄門が左右に開いていく。
超高級車は、そのまま中に入る。
やがて停止。
車から降りる一行。
結城ミサオと片倉ナツキが屋敷に近づいていく。
扉が開くのを待っている間、サヤカ、ヨゾラ、トモカ、ヤスオは見るとはなしに屋敷を見ていた。
排気口と思しきパイプがある。
（おや？）
気づいたのは誰が最初だったか。
（パイプが……太い？）
そう。
屋敷が見た目通りの大きさなら、あんなに太い排気パイプは必要ない。
地下があるのか？
「開きましたわよ」
その声に促され、彼らは屋敷へと近づいていく。
その背後、はるか上空を、巨大な「何かが」が飛来していることをまだ知るよしもない……。
（続く）
